11.3. シングルユーザーモードでブートする

シングルユーザーモードの利点の1つは、ブート用のフロッピィやCD-ROMが必要ない ことです。しかし、ファイルシステムを読み込み専用でマウントするオプションがない か、又は全くマウント出来ない状態です。

システムがブートできる状態で、ブート完了時にログインできない場合は、 シングルユーザーモードを試します。

シングルユーザーモードでは、コンピュータはランレベル 1でブートします。ユーザーの ローカルファイルシステムはマウントされますが、ネットワークは起動しません。システム 管理のシェルが使用できます。レスキューモードとは異なり、シングルユーザーモードでは 自動的にファイルシステムをマウントしようとします。ファイルシステムが正常にマウント されない場合は、シングルユーザーモードは使用しないで下さい。 システム上でランレベル 1の設定が破損している場合、シングルユーザーモードは使用でき ません。

GRUBをブートローダとして使用しているx86システムでは、 以下のステップに従ってシングルユーザーモードでブートします。

  1. GRUBパスワードが設定されている場合は、pと入力し、パスワードを入力します。

  2. ブートしたいカーネルのバージョンを持つRed Hat Enterprise Linuxを選択して、 行を追加するためにeと入力します。

  3. 行の末尾に移動し、1文字分のスペースを空けてsingleと入力します([Spacebar]キーを押し、次にsingleと入力します)。[Enter]キーを押して編集モードを終了します。

  4. GRUBの画面に戻り、bと入力してシングルユーザーモードで ブートします。

LILOをブートローダとして使用しているx86システムでは、 LILOブートプロンプトで(グラフィカルLILOを使用している場合は、 [Ctrl]-[x] キーを押してグラフィカル画面を終了し、boot: プロンプトに行く必要があります)、次のように入力します。

linux single

その他のプラットフォームでは、ブートプロンプトでカーネルパラメータとして singleを指定します。