Server Administrator Storage Management 8.3

ソリッドステートドライブを使用した CacheCade

CacheCade は、ソリッドステートドライブ(SSD)ベースの仮想ディスクのランダム読み取りパフォーマンスを向上するために使用されます。ソリッドステートドライブ(SSD)は、永続的データの保存にソリッドステートメモリを使用するデータストレージデバイスです。SSD は、I/O パフォーマンス(IOPS)、および / またはストレージデバイスからの書き込み速度(Mbps 単位)を大幅に向上させます。ストレージコントローラを使用して、 SSD を用いた CacheCade を作成することも可能です。作成された CacheCade は、ストレージ I/O 操作のより優れたパフォーマンスのために使用されます。CacheCade の作成には、シリアルアタッチド SCSI(SAS)SSD または Serial Advanced Technology Attachment(SATA)SSD のいずれかを使用します。

次のシナリオで、SSD を使用した CacheCade を作成します。

  • アプリケーションの最大パフォーマンス — 容量を無駄にすることなく高パフォーマンスを実現するため、SSD を使用して CacheCade 作成します。
  • アプリケーションの最大パフォーマンスと高容量 — CacheCade の容量と高性能 SSD とのバランスを取るため、SSD を使用して CacheCade を作成します。
  • 高容量 — HDD を追加する空きスロットがない場合、SSD を使用して CacheCade を作成します。これにより、必要な HDD 数が削減され、アプリケーションパフォーマンスが向上されます。

CacheCade 機能には、次の制限があります。

  • CacheCade の作成には認定 SSD のみを使用できます。
  • SSD を使用して CacheCade を作成する場合、SSD のプロパティはそのまま保持されます。その SSD は、後ほど仮想ディスクを作成するために使用できます。
  • CacheCade には、SAS ドライブまたは SATA ドライブのいずれかを含むことができますが、両方を含むことはできません。
  • CacheCade 内の各 SSD は同じサイズである必要はありません。CacheCade サイズは、CacheCade サイズ = 最も小さい SSD の容量 × SSD 数で自動的に計算されます。SSD の未使用部分は無駄となり、追加 CacheCade、または SSD ベースの仮想ディスクとして用いることはできません。
  • CacheCade でのキャッシュプールの総容量は 512 GB です。512 GB を越える CacheCade を作成しても、ストレージコントローラは 512 GB しか使用しません。
  • CacheCade は、1 GB NVRAM を搭載した PERCl H710P、PERC H800、および PERC H810 コントローラでのみサポートされます。
  • ストレージエンクロージャでは、仮想ディスクおよび CacheCade を含む論理デバイスの合計数は 64 を超えることができません。

メモ: 仮想ディスクに CacheCade を使用するには、HDD ベースの仮想ディスクの 書き込み ポリシーを ライトバック または ライトバックの強制 に設定し、読み取り ポリシーを 読み取り先行 に設定する必要があります。
関連タスク