Dell EMC Server Administrator Storage Management 9.1

ソリッドステートドライブを使用した CacheCade

CacheCade は、仮想ディスクをベースとしたソリッドステートドライブ(SSD)のランダムな読み取りパフォーマンスを改善するために使用します。ソリッドステートドライブ(SSD)とは、ソリッドステートメモリを使用して永続的なデータを保存するデータストレージデバイスです。SSD では、I/O パフォーマンス(IOPS)やストレージデバイスからの書き込み速度が著しく向上します。ストレージコントローラを使用すると、SSD を使用して CacheCade を作成することができます。CacheCade は、ストレージの I/O 操作のパフォーマンスを向上させるために使用されます。シリアル接続 SCSI(SAS)の SSD または Serial Advanced Technology Attachment(SATA)の SSD のいずれか使用して CacheCade を作成します。

次のシナリオで、SSD を使用した CacheCade を作成します。

  • アプリケーションの最大パフォーマンス — 容量を無駄にすることなく高パフォーマンスを実現するため、SSD を使用して CacheCade 作成します。
  • アプリケーションの最大パフォーマンスと高容量 — CacheCade の容量と高性能 SSD とのバランスを取るため、SSD を使用して CacheCade を作成します。
  • 高容量 - 追加する HDD に空きスロットがない場合、SSD を使用して CacheCade を作成します。これにより、必要な HDD 数が減り、アプリケーションのパフォーマンスが向上します。

CacheCade 機能には、次の制限があります。

  • CacheCade の作成には認定 SSD のみを使用できます。
  • SSD を使用して CacheCade を作成する場合、SSD のプロパティは変わらず保持されます。後で、SSD を使用して仮想ディスクを作成できます。
  • CacheCade には、SAS ドライブまたは SATA ドライブのいずれかを含むことができますが、両方を含むことはできません。
  • CacheCade 内の各 SSD は、同じサイズである必要はありません。CacheCade のサイズは、「CacheCade サイズ = 最も小さい SSD の容量 × SSD 数」として自動的に計算されます。SSD の未使用部分は無駄となり、追加の CacheCade、または SSD ベースの仮想ディスクとしては使用できません。
  • CacheCade でのキャッシュプールの総容量は 512 GB です。512 GB よりも大きい CacheCade を作成した場合も、ストレージコントローラは依然として 512 GB しか使用しません。
  • CacheCade は、1 GB NVRAM を搭載した PERCl H710P、PERC H800、および PERC H810 コントローラでのみサポートされます。
  • ストレージエンクロージャでは、仮想ディスクおよび CacheCade を含む論理デバイスの合計数は 64 を超えることができません。

メモ: 仮想ディスクに CacheCade を使用するには、HDD ベースの仮想ディスクの 書き込み ポリシーを ライトバック または ライトバックの強制 に設定し、読み取り ポリシーを 読み取り先行 に設定する必要があります。
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