Dell EMC Server Administrator Storage Management 9.1

コントローラの仮想ディスクに関する考慮事項

この項に記載される考慮事項に加え、次のコントローラに関する「仮想ディスクごとの物理ディスク数」に説明されているコントローラの制限事項にも留意してください。

  • PERC H310 アダプタ、PERC H310 ミニモノリシック、および PERC H310 ミニブレード
  • PERC H700、PERC H710 アダプタ、PERC H710 ミニブレード、PERC H710 ミニモノリシック
  • PERC H800、PERC H810 アダプタ
  • PERC H330 アダプタ、PERC H330 ミニモノリシック、PERC H330 ミニブレード、PERC H330 内蔵
  • PERC H730P アダプタ、PERC H730P ミニモノリシック、PERC H730P ミニブレード、PERC H730P スリム
  • PERC H730 アダプタ、PERC H730 ミニモノリシック、PERC H730 ミニブレード
  • PERC H740P アダプタ、PERC H740P ミニモノリシック
  • PERC H830 アダプタ
  • PERC H840 アダプタ
  • PERC FD33xD/FD33xS

メモ: Storage Management に表示されるコントローラの順序は、ヒューマンインタフェース(HII)および PERC オプション ROM に表示される順序と異なる場合があります。コントローラの順序が原因で制限が生じることはありません。

仮想ディスクを作成する場合、次の事項に留意してください。

  • コントローラでの仮想ディスクの作成 — 仮想ディスクを作成する際には、どの物理ディスクを仮想ディスクに含めるかを指定します。作成した仮想ディスクは指定の物理ディスクにスパンされます。仮想ディスクのサイズによっては、仮想ディスクが物理ディスク上のすべての容量を使用しないこともあります。物理ディスクの残りの容量は、物理ディスクが同じサイズでない限り 2 番目の仮想ディスクに使用することはできません。さらに各物理ディスクのサイズが同じで 2 番目の仮想ディスクに残りの容量を使用する場合、この新しいディスクを拡張して元の仮想ディスクに含まれていない物理ディスクを含めることはできません。
  • コントローラにおける仮想ディスクの削除および作成時の容量割り当て — 仮想ディスクを削除する際は、削除する仮想ディスクによって使用されていた物理ディスク上で容量を解放するか、空き容量を作成します。ディスクグループにいくつかの仮想ディスクを作成した場合、仮想ディスクを削除すると、物理ディスク上のさまざまな場所に空き容量ができることになります。新しい仮想ディスクを作成すると、コントローラでは物理ディスクの空き容量のうちどれを新しい仮想ディスクに割り当てるか判断する必要があります。PERC コントローラは、最も大きい空き容量を見つけ、これを新しい仮想ディスクに割り当てます。
  • 2 TB の SCSI 制限 — PERC コントローラに作成する仮想ディスクは、合計サイズ 2 TB 以上の物理ディスクからは作成できません。これはコントローラ実装に関する制限です。たとえば、最終的な仮想ディスクのサイズに関係なく、サイズが 73 GB の物理ディスクを 30 台以上選択することはできません。このサイズのディスクを 30 台以上選択しようとすると、2 TB の制限に達するため、選択する物理ディスクの数を減らすようにポップアップメッセージが表示されます。2 TB 制限は業界全体の SCSI 制限です。
  • 仮想ディスクの拡張 — 再設定 タスクは、メンバーの物理ディスクの全容量を使用する仮想ディスクの拡張のみに使用できます。
  • 仮想ディスクの再設定 — 同じ物理ディスクを使用する仮想ディスクが複数ある場合は、再設定 タスクを使用できません。ただし、物理ディスクセットに仮想ディスクが 1 つしか存在しない場合は、その仮想ディスクを再設定できます。
  • コントローラ上に保存されない仮想ディスク名 — 作成する仮想ディスクの名前は、コントローラ上に保存されません。異なるオペレーティングシステムを使って再起動した場合、新しいオペレーティングシステムが独自の命名規則を使って仮想ディスク名を変更することがあります。
  • クラスタが有効になっているコントローラでの仮想ディスクの作成と削除 — クラスタが有効になっているコントローラから仮想ディスクを作成または削除する際は、特に考慮しなければならない点があります。
  • チャネルの冗長性の実装 — 1 つ、または複数のチャネルに冗長データが維持される仮想ディスクは、チャネルが冗長化されています。チャネルの 1 つが失敗しても、冗長データが別のチャネルに存在するためデータが失われることはありません。
    メモ: チャネル冗長性の詳細に関しては、「チャネルの冗長性とサーマルシャットダウン」を参照してください。
  • データの再構築 — 冗長と非冗長仮想ディスク両方で使用される場合、障害が発生した物理ディスクは再構築できません。この状況で障害が発生した物理ディスクを再構築する場合は、非冗長仮想ディスクを削除する必要があります。
  • S110 のディスクグループの概念に関する考慮事項 — ディスクグループとは、1 つ、または複数の仮想ディスクが作成される RAID コントローラに接続されたディスクを論理的にグループ化したものです。その際、ディスクグループのすべての仮想ディスクはディスクグループのすべての物理ディスクを使用します。現在の実装では、論理デバイス作成の際に、混在したディスクグループのブロックがサポートされています。

物理ディスクはディスクグループにまとめられるので、1 つのディスクグループで RAID レベルが混在することはありません。

Storage Management サーバは、仮想ディスクの作成時にディスクグループの概念を実装します。機能的には、ある物理ディスクのグループが最初の仮想ディスクの作成に使用されると、そのディスクの未使用容量は、仮想ディスクを拡張するか、未使用容量内に新しい仮想ディスクを作成するためのみに使用されます。これらの仮想ディスクは同じ RAID レベルになります。

また、既存の混在構成は影響を受けません。ただし、混在構成を作成することはできません。

仮想ディスクでの読み書き、再構築、およびディスクの削除を行うことができます。

以前のソフトウェア RAID バージョンから移行され、複数の RAID レベルで構成されたディスクセットでは、仮想ディスクを作成することはできません。

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